中学生に読ませたい「おカネの教室」は大人も読みたいお金の哲学書。

この記事では、「読んでいるだけでお金や経済の仕組みがわかる面白い物語」を紹介します。

20年を超えるキャリアをもつ経済記者が、7年かけて自分で書いたという物語です。

「自分の子どもに読ませたいお金について学べる本がなかった」という理由から、ご自分で書かれたそうです。

タイトルは「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 (しごとのわ)」です。

お金について学ぶことは将来のためになるという当たり前のこと。

子どもが大きくなってお小遣いの金額に不平を言うようになったあたりから、そろそろ、お金の大切さを教えたい、と思ったことはありませんか?

お金はそう簡単には稼ぐことができるものではない、とかいったありきたりなことを子どもに教えようということではありません。

世の中を動かすお金の仕組みで、最低限、知っておいたほうがいいこと、早くに知っておきたいこと、知らないと損をするだけでなく不幸になること、親が社会に出て身をもって学んだお金について子どもに教えたいこと。

それらの断片的なイメージはあるものの、ではそれをどうやって子どもにわかりやすく伝えればいいのか・・・。

子どもがお金についてせっかく興味を持ち始めたのに、この時期を逃す手はありません。

なのにお金について教える手段がわからない・・・。

そんな私のような親を助けてくれる、素晴らしい本があります。

この「おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 (しごとのわ)」です。面白い物語に引き込まれながら、お金や経済の仕組み、時事問題までいつのまにか学ぶことができます。

 

お金で悩む人生

お金に興味を持つ時期は人にもよりますが、中学生になればお金についてまったく興味がない、というのも考えものです。

それというのも、生きていくうえで、お金というものは必ず必要です。

人生における悩みは「人間関係」「お金」「健康」の3つのどれかに分類されるといわれるほど、お金について考えることは、私たちの人生から切り離せないものです。

 

子どもへのお金の教育

日本は先進国のなかでも金融リテラシーが低いとは、よく言われることです。

イギリスやアメリカなどの欧米先進国では、経済や金融などのお金についての授業がカリキュラムに含まれています。

単利と複利の違いや給与明細の見方、株式や投資の仕組み、公的機関や銀行、消費者金融での利率の違い、はては社会保険の種類など、世の中におけるお金と経済について、あなたは学校の授業で教わった記憶はありますか?

団塊ジュニア世代の私には、残念ながら学校でそれらを教えてもらった記憶は一切ありません。高校でも、大学ででも・・・。

ちなみに私は、35歳過ぎてから通信教育で社会保険労務士試験の講座を受講しました。

そのとき、初めて社会保険や労働保険、年金の仕組みについて知りました。社労士試験は合格まであと1点というところで不合格でした。社労士は、3回受験してきっぱりあきらめました。

そのかわり、これも通信教育でファイナンシャルプランナー2級の講座を受講しました。こちらはFP試験に合格しました。

それまで勉強してきた社労士試験での内容が、ファイナンシャルプランナーの試験でもかなりかぶっていたのも合格できた要因だと思います。

FP通信講座のお申込み



成人年齢の引き下げに向けて消費者教育がなされ始めた

2022年の4月から成人年齢が20歳⇒18歳に引き下げられます。

クレジットカードの申し込みもできますし、今までは親の承諾がなければ未成年だからと取り消しができた契約も、取り消しできなくなります。

そうなったら悪徳商法の被害者になる恐れもあります。

先日、高校の授業で行われているという消費者教育の模様をテレビで観ました。

授業をしている先生も、高校教諭というだけでした。社労士でもFPでもありません。

そして先生も生徒たちも一様に不安そうでした。

生徒たちがインタビューで

「欲望に負けて欲しいものをローンで買ってしまわないか心配」

などと話していました。

クレジットカードやローンで分不相応とわかっていてもつい、欲望に負けて高額な買い物をしてしまうのではないか。未成年でなくなることで取り返しがつかないことを恐れているようです。

知らないことは損

知人から、大学進学のために親元を離れて一人暮らしをしているアパートに、新聞の勧誘がきた、という学生時代の話を聞きました。

当時、まだ彼は未成年でした。

かなりしつこく新聞の契約を勧誘されたそうです。

彼は実家が老舗のお菓子屋さんでした。「塾に行くくらいなら家業を手伝え」と言われて中学生のころから実家の店を手伝っていました。

そこで大人たちが働くさまを目にする機会が多くありました。なかでも契約書というものを何度も目にしていたそうです。

そこで新聞の勧誘人にも「契約書を見せてください」と言ったそうです。

案の定、契約書には未成年は親の同意が必要な旨が書かれていました。

彼が「未成年なので親に相談します」と言ったところ、もう二度とその新聞の勧誘は来なかったそうです。

また別の知人は、消化器の購入を勧められ、断れずに買ってしまったそうです。

やはり当時、未成年だったので契約の取り消しもできたはずです。その知人は、そういった知識がまだなかったので、高額な消化器を買わされてしまいました。

知識がないということ、「知らない」ということは、世の中へ丸腰で出ていくということです。

これも司法書士の知人の話ですが、現在、学校の依頼で出張授業で大忙しだそうです。

とにかく卒業までに給与計算の見方やブラック企業の見分け方、年金や保険についての知識を生徒たちに教えてほしい、という依頼が多くあるようです。

彼女は義理の父が社会保険労務士ということで、連携して子どもたちへの出張授業に取り組んでいます。

興味深いのは、彼女への依頼は商業・農業高校や各種専門学校のように生徒が社会にすぐに出ることを前提としているところが多く、大学進学が主な目的の進学校からの授業の依頼はほとんどない、ということ。

世の中の社会の仕組みについて、あまり国民に知らせないほうが今の既得権益層には都合がいいのでしょう。

けれど現在の学校教育のままでは、子どもたちはあまりに何も知らずに社会にでていくことになる、と彼女は懸念しています。

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密(しごとのわ)

さて、いよいよ本題の『おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密(しごとのわ)』について触れていきます。

おカネの教室 内容紹介

お金の物差しで物事を見極めるという「そろばん勘定」がテーマのクラブに入部する羽目になった二人の中学生、サッチョウさん(木戸隼人くん)と、ビャッコさん(福原乙女さん)。

サッチョウさんは素朴な性格の普通の中学生。物語りは彼の一人称で語られる形式。

ビャッコさんは地主で高利貸しでパチンコ屋という自分の家の家業に悩む、正義感の強いお嬢様です。

顧問の先生は、ハーフらしい外見でバイリンガルの謎の先生。江守先生、あだ名はカイシュウさん。

カイシュウさんは二人の生徒にお金を手に入れる6つの方法を考えさせます。
「かせぐ」「ぬすむ」「もらう」「かりる」「ふやす」という5つの方法は思いつきましたが、最後の一つがみつかりません。

さらにカイシュウさんは世の中の「役に立つ」「役に立たない」という物差しで、仕事というものを考えさせます。

そしてカイシュウさんはかつて、リーマンショックを予見した銀行家(彼曰く「ダニ軍団」の一員)だったという過去を二人に告白します。

物語はこの後、息もつかせぬ面白さで、怒涛のラストまで突っ走ります。

サッチョウさんの恋の行方は。ビャッコさんは家業とどう折り合いをつけるのか。カイシュウさんの質問の答え、お金を手に入れる6つ目の方法とは?

おカネの教室 感想

これは、お金についての哲学書だと感じました。

お金について学ぶということは、社会の仕組みについて学ぶことでもあります。

そして、どう生きるか(どんな仕事に就くのか)を考えることに通じますね。

まさに中学生にぴったりの内容だと感じました。

何度でも読みかえして「お金」と「仕事」について考えてみたくなります。

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密 (しごとのわ)

おわりに

経済のプロが自分の子どもに楽しんでお金の知識を身に着けてもらおうと書いた青春経済小説「おカネの教室」。

大人が読んでも「お金」や「仕事」について新しい視点が手に入るきっかけになるでしょう。自分が中学生のときに読みたかった!

ほんとうに面白いので一人でも多くの人に読んでほしいです。

 

 

「この世には、おカネを手に入れる方法が6つあります」中学2年生になった僕は突然、奇妙なクラブに放り込まれた―。謎の大男、大富豪の美少女、平凡な「僕」の3人がお金や経済の仕組みをひも解いていく。知られざる過去、家業への嫌悪感、淡い恋心…さまざまな学びと思惑が錯綜する、「おカネの教室」がはじまる!現役経済記者が娘に贈った、実用エンタメ青春小説。

 この記事へのコメント

  1. 高井浩章 より:

    ご愛読&ご紹介、ありがとうございます。末永く本棚に置いていただければ幸いです!

 COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

刑務所でダイエット?結果マイナス30キロ。

一冊の本が読者の行動範囲を大きく変えてしまうことがある。

自由な時間を増やし経験を最大化する・・・オススメの片付け本。

楽しかった!瀬戸内寂聴さんとホリエモンの対談本を読んで。